子供の矯正の適切な開始時期・年齢
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小児矯正治療の適切な開始時期・年齢について
こちらでは、親御様からの質問が多い小児矯正の開始時期・年齢について、当院が実際に行った小児矯正治療の症例解説を交えてご説明致します。お子様の歯並び改善をご検討中の方はぜひ、ご参考にして頂ければと思います。
小児矯正治療はいつからスタートして始めればよい?
今、日本の子どもの4人に3人は歯並びに何らかの問題を持っていると言われています。そもそも、歯列不正の原因とは何でしょう?遺伝でしょうか?
実は、歯列不正の原因の多くは遺伝ではなく、歯の周りの筋肉(舌や唇)の間違った使い方による顎顔面骨成長不良によるものなのです。ご家族が、お子さんの歯列不正に気付くのは、永久歯が萌出し始める6歳~8歳頃が多いようです。そして、まさにこの頃が骨格の成長不良を改善し、良好な歯並びを得るための小児矯正治療を始めるのに、最も適した時期であり、ラストチャンスでもあるのです。
よくある「永久歯が生え揃うまで様子をみましょう」はホント?
全ての永久歯が生えるまで、つまり顎が成長してしまうまで待つと、骨格の成長不良は改善できず、ブラケット・ワイヤーでの治療が必要となり、小臼歯(前から4番・5番目)抜歯の必要性も高くなります。6~8歳の頃より、低位舌・異常嚥下・口呼吸にアプローチする矯正治療を行えば、ブラケット・ワイヤーを使わず、また矯正のための小臼歯抜歯の必要性も非常に少なくなります。
口の周りの筋肉を整えることにより、歯並びだけでなく顎顔面骨の成長も正しい方向に促すことが可能となります。また、口呼吸を改善し、鼻呼吸になった場合には全身への様々なメリットもございます。歯科医院によって様々な治療方針がございますが、このような理由から当院では、永久歯が生え揃う前から、出来るだけ早い段階での矯正治療を推奨しております。
▼口腔周囲筋および呼吸の専用トレーニングルーム
▼トレーニングは小さなお子様でもできる内容です
当院で実施した小児矯正治療の症例を見てみましょう
Cちゃん 8歳/女子:叢生と開咬の矯正治療症例
顎が小さく前歯部に生えてきた永久歯が凸凹(叢生)になっていますし、前歯が嚙み合っていません(開咬)。原因は何でしょう?
叢生の原因は、低位舌・嚥下(食べ物を飲み込む)時の舌の間違った使い方・口呼吸による顎の発育不良です。また、前歯部開咬の原因は、上写真の舌突出癖(舌を上下の歯の間にはさむ癖)です。子どもの歯並び相談で一番多いのは、Cちゃんのように「顎が小さく、永久歯が曲がって生えてきた。重なって生えてきた。(生えてきそう)」というものですが、もちろん「出っ歯」や「受け口」、「顎のずれ」という相談もあります。それら全ての不良歯並びの治療は、歯並びだけでなく、お口周りの筋肉のアンバランス・嚥下異常・口呼吸を改善してゆくことが、とても大切です。矯正治療は、歯並びを良くする治療ですが、歯だけを診ていては良い治療結果は得られません。そのため、小児矯正では良い永久歯列を作るための骨格・筋肉・呼吸の環境を整えて、永久歯列期まで経過を観察していきます。
こちらの患者様も、お口周りの筋肉を整え、顎を本来の大きさに拡大し、口呼吸を鼻呼吸に改善することにより、美しい永久歯列に導くことができました(下写真)。歯並びだけでなく全身の健康にも良い影響を与えています。
▼【Cちゃん 中学1年生時/美しい歯並びが安定しています】
Dくん 9歳/男子:出っ歯(前歯で噛めない)の矯正治療症例
▲※(左右の奥歯についているものは、小児矯正治療の装置の一部です)
ご来院時のDくんは、正中(中心)がズレている状態に加え、前歯で咀嚼が出来ないほど重度な出っ歯でした。Dくんの出っ歯の原因は何でしょうか?
ご両親や祖父母にも出っ歯の方は居ないとのことで、遺伝的な原因ではありませんでした。診断・検査の結果、Dくんは下唇を噛む癖があり、それが出っ歯の原因となっていることが判明しました。また、上の写真でも分かるように、顎が狭くなっていますが、こちらはCちゃんと同じ、口呼吸や悪癖などによる顎の発育不良が原因となります。
出っ歯になると、唇を閉じるのが難しくなり、口呼吸になってしまいます。身体の健康のためにも成長期のこの時期に、鼻呼吸に移行させることが大切だと思います。こちらの患者様は、9歳から1年半の小児矯正治療後、すべての乳歯が永久歯に生え変わるまで(通常12歳ころ)、3~6か月に一度の定期健診に通院していただき、成長観察を行いました。
▼【Dくん 中学1年生時の歯並び】
小児矯正治療の重要性について
近年では、柔らかく食べやすい食物が増えたため、子供達はそうしたものを食べる機会が増え、本来の大きさよりも顎骨が小さいことで歯並びが乱れたり、筋肉が弱く力のない口元(口ポカン)によって、慢性的な口呼吸になります。そのため、鼻呼吸の大切な役割である「加温・加湿・除菌・CO2(二酸化炭素)とNO(一酸化窒素)の調節」が機能せず、健康に様々な悪影響を受けることとなります。
ですが、6~8歳の頃より、低位舌・異常嚥下・口呼吸にアプローチする小児矯正治療を行えば、お口周りの筋肉を整えることにより、ブラケット・ワイヤーを使用せず、矯正のための小臼歯(前から4番・5番目)抜歯のリスクも抑え、歯並び・口呼吸の改善、顎顔面骨の成長を正しい方向へと導くことが出来ます。
このように小児矯正は単に歯並びの見た目をよくするというだけにとどまらず、お子様の発育や健康、天然歯の保存にも大きく関わるため、とても重要な治療と言えます。
国立市にてお子様の矯正治療をご検討中の方へ
お子さんの歯並び相談に早すぎるということはありませせん。矯正治療に関するお悩みや疑問などをお聞かせ下さい。
当院の小児矯正では、ワイヤー治療は行いません。出来るだけ、負担の少ない方法での治療に努めています。
国立t歯科では、小児矯正をご検討中の方へ無料カウンセリングを実施し、不安のない状態で矯正治療を始めていただけるよう、努めております。現在、お子様の歯並びや口呼吸が気になる場合にはぜひ、当院へお気軽にご相談下さい。