リーマー破折の除去
今回は「リーマーの除去」の症例を見ていこうと思います。
まず、「リーマー」とは何か。リーマーは根管治療を行うときに使用するステンレス、またはNi-Tiのワイヤーのような器具になります。
一般的にはリーマーを用いて根管内の拡大、形成を行います。
でわ、「リーマーの除去」とはどのようなことでしょうか。
今回の症例のレントゲン写真をまず見てみましょう。
レントゲン上の矢印部分に他とは違う白さがある部分があるのがわかりますか。
これはおそらく以前治療した際にリーマーの先端部分が破折してしまい、根管内に残った状態で治療が終了したものだと思われます。
そもそも破折してしまった状態で治療を終えることがいいのか、悪いのか。答えはどっちとも言えないです。
以前より根管治療において一番重要なのは「感染の有無」であることは述べている通りです。
要は破折したリーマーが感染の原因になっているのであればよくないし、なっていないのであればそのままでもいいということです。
ただし、折れたリーマーがしっかりと滅菌してあり、ラバーダム等で根管内が感染状態ではないことが前提になるので基本的には折れたリーマーはとってあげたほうがいいと思います。
今回の症例では破折したリーマーがある根の先端部分にレントゲンで透過性が認められることから除去していくことになりました。
根管内のガッタパーチャという根管充填材を取り除いた時のマイクロスコープ下での写真です。
矢印部に見えているのが破折したリーマーです。
この折れたリーマーに超音波チップで振動を与えていきます。
そうするとリーマーが取れてきました。
一見簡単に見えますが、時間もかかり、マイクロスコープで見ていないと小さすぎてピンポイントにリーマーに超音波チップを当てるのはとても困難だと言えます。当院ではリーマー除去成功時に根管治療費とは別途に2.2万円(税込)の費用を頂戴しております。ご理解いただければと思います。
このように、根管治療において「リーマー破折」は比較的よく見かけるケースになります。しっかりとした根管治療を目指すには避けては通れないですね。
国立市で根管治療にお困りの方、ぜひ一度いらしてください。スタッフ一同お待ちしております。