前歯のすきま・出っ歯の小児矯正治療例(8歳女子 治療期間1年4ヶ月)
前歯のすきま・出っ歯治療例(Before&After)と解説
▼前歯にすきまがある・出っ歯・口呼吸・鼻づまり・いびきが気になると来院された患者さん(8歳女子)です。
前歯のすきまの原因は?
どうして前歯にすきまができてしまったのでしょう?
レントゲンでの診断の結果「上前歯のすきまの原因」は、左上乳犬歯(黃色丸の位置にあった乳歯)の早期欠損でした。
左上乳犬歯の早期欠損により、その前後の歯が画像の黄色矢印のように寄ってきたのです。
その結果、前歯部には「すきま」ができ、左側奥歯の前方への移動によって、左右第1大臼歯(6番目の永久歯)の位置(青線)がずれています。このような「ずれ」は、噛み合わせのずれの原因にもなりますので、早めに改善した方が良いといえます。
出っ歯の原因は?
出っ歯には、骨格性(顎骨の位置などが原因)や歯軸性(歯の向きや傾きなどが原因)など、いろいろな種類があります。それぞれのタイプで治療方針も変わってきますのでまずは、この出っ歯のタイプを調べます。
側貌骨格レントゲン写真
側貌骨格レントゲン写真(側貌セファロ)を計測することにより、こちらの患者さんの出っ歯は下顎後退位(噛んだ時、下顎が本来の位置よりも後方にずれること)によるものだと分かりました。
下顎後退位と深い噛み合わせは、どちらも顎関節に負担をかけるので早めの改善をおすすめします。
今回の症例で使用した矯正装置
今回の症例では、永久歯が綺麗に生えてくるためのスペースを確保するため、画像の様な顎骨を拡大する装置を使用しました。
また、舌や唇等、口腔周囲筋のバランスが悪いと、歯並びだけでなく呼吸にも悪影響を与えることがあるので、口腔周囲筋機能療法(舌や唇の筋肉トレーニング)を並行して行い、改善する必要があります。
矯正治療は歯並びの治療ですが、歯だけ診ていては良い治療結果は得られないと思っています。
矯正治療前後の歯並びの比較
前歯のすきまと第1大臼歯(6番目の永久歯)の位置のずれ(白線)も改善しました。
矯正治療前後の顔貌の比較
年齢・性別 | 8歳女子 |
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治療期間 | 1年4ヶ月 (※その後、永久歯列期(治療後写真)になるまでの1年2ヶ月 4ヶ月に一度の定期成長観察) |
抜歯 | なし |
治療費 | 550,000円/税込(矯正装置料・調整料・口腔周囲筋機能療法含む) |
リスクなど | ・矯正に伴う鈍痛が生じる場合があります。 |
小児矯正について詳しくは小児矯正歯科ページからご覧ください >>
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