審美歯科治療の1症例
こんにちは。院長のDr.ヒサユキです。
今回は前歯の審美障害と歯槽膿漏を主訴に来院された患者様の一例を紹介していきます。
患者様は40代の女性です。上の前歯は、虫歯と重症の歯槽膿漏、いわゆる歯周病状態でした。
治療前の写真です。
写真を見るとわかるかと思いますが、上の前歯が虫歯と不適合な被せ物、詰め物がされている状態です。
これでは審美的にも、機能的にも適切とは言えません。また、このような不適合状態ですと歯周病も重症化することが多いです。
そこでまず最初に患者さんとお話をして、歯槽膿漏の原因を歯ブラシでとっていく歯ブラシの練習からスタートしました。もともと歯茎はそんなに弱いタイプではないのですが、それだけ歯茎が炎症を起こしているということは、体の抵抗力が落ちていると考えられます。ですから歯ブラシと同時に生活指導つまり食事、運動、ストレスコントロール、睡眠の改善を行ってもらいました。
その後6ミリ以上の深い歯周ポケット(4mmを超えると一般的には歯周病状態、6mmを超えると重症な歯周病状態です)がありました。
一般的には6mmを超える歯周ポケットがある場合、外科的な手術の適応になることがほとんどです。
ですが今回は当院のスーパー衛生士による外科的な処置を行わない歯根の面のクリーニング(SRPといいます)で治していきました。
上の前歯に仮の歯を入れて、歯茎の処置を終了した時の写真です。
歯茎と仮歯のキワの部分が非常に綺麗になっているのがわかるかと思います。
審美的に被せ物を入れる際に非常に重要になるのがこのキワの部分になります。
この部分の状態が良くないといくら被せ物自体が綺麗でも、徐々に歯の根っこの部分が見えてくるようになり、審美的にも不良な状態になってしまいます。
この状態まで到達したら最後の被せ物を入れていきます。治療直後の写真です。
治療終了後、身体状態も良くなり、ご自身でも健康になったと実感していただけました。
治療終了後、5年経過時の写真です。
5年経過時もメンテナンスにしっかりと通っていただいていることもあり、装着後と変わらない状態を維持して頂けています。
現在は治療が終了して17年経ちますが、良好な経過を送っておられます。
今回のように、審美歯科を行うには虫歯の治療、歯周病の治療、被せ物を装着する治療、全てが揃って初めて成立します。
当院の歯科治療は一つ一つの治療を確実に行うための時間を頂いています。しかし、治療時にしっかりと時間をかけることで、満足できる結果が出ると思って診療に真摯に取り組んでいます。
国立市で審美歯科に興味のある方、ぜひ一度ご相談ください。
スタッフ一同お待ちしております。