国立t歯科

歯医者でのCRって?

こんにちは。

今回はCR(コンポジットレジン)ってどんな治療なの?という疑問に答えていこうと思います。

虫歯の治療には様々な方法があります。CRの治療はその中でも小さい虫歯から中くらいの虫歯の治療に用いられることが多い治療です。

レジンとは

まずは材料の点から見ていきます。

レジンとは簡単にいうとプラスチックのような素材でできた白い詰め物です。

特定の波長の光を当てると化学反応を起こし、固まってきます。最近ではネイルやおもちゃなどでもこのレジンを使用しているものがあります。

基本的に固まる前のレジンは柔らかいです。しかし、その柔らかさの度合いが色々あります。

フローレジンというレジンは非常に流れがよく、わずかな隙間や空間にも入っていけますし、逆にペーストタイプのレジンは粘土のようなもので、形態を付与しやすかったり、強度があったりします。

その他にもシェードといって歯の色にも大まかな色合い(A2、A3、A4、C3、、、など)から細かな色合い(E3、D3.5、、、など)もあります。

レジンといっても様々な種類があるのがわかります。

では、強度の面ではどうでしょう。

やはりCRはプラスチックでできているため、削れますし、過度な力がかかると割れてしまうこともあります。歯の噛む面などの力が強くかかる部分に関しては特に注意が必要です。

CRの治療を行なって治療を終えても、その後の定期検診やメンテナンスでしっかりと経過をみていく事が重要になります。

最近のCRはレジンの中に含まれるフィラーという成分の大きさや含有量によって強度も上がってます。その点から今後はさらにCRの適応症例が増えていくことは明らかですね。

 

治療の流れ

ここまではレジンの材料を見てきましたが、実際に治療をするにはどのように使用していくのか。これを見ていきましょう。

①虫歯の除去

CR修復を行うにあたり、まず虫歯の除去を行います。この治療法のメリットとして余計に歯を削る必要がない点が挙げられます。虫歯の部分のみを削り、健全な歯は残していきます。

②防湿処置

口の中には唾液や呼気中に含まれる水分が存在します。これらの水分があるとCR修復の質は落ちます。そのため、ラバーダムと呼ばれるゴムのマスクなどを装着し、防湿を行う必要があります。

③歯に前処置を施す

実際にCRを行う歯に接着させるための処置を行います。エッチング、プライミング、ボンディングと呼ばれる処置です。これらの処置はメーカーや使うCRによって1度でできるものからそれぞれステップを分けて行うものまであります。この処置もCRにとって重要な処置になります。

④CRを充填する

虫歯で失われた歯を補うようにCRを充填していきます。大きさ、部分はその虫歯によって異なるため同じ充填はありません。それぞれの歯に合わせて流れのいいもの、ペースト状のもの、色を合わせて修復していきます。オーダーメイドの治療と言えるかもしれません。

⑤光を当て硬化させる

CRは光によって固まります。(光重合度いいます。)この重合の際に目では見えないレベルですが、わずかに収縮を起こして固まります。そのため、できるだけ1度に重合する量を少なくし、収縮量を少なくする事が重要になります。

⑥形態・咬合調整、研磨

充填が終わったら形の最終調整を行います。その際に噛み合わせの調整も行います。その後、表面をツルツルに研磨していきます。

CR治療のメリットとデメリット

ここでCR治療のメリットとデメリットについてです。あくまで一般的なものの場合になります。

メリット

・健康な歯を削らないで済む(インレーなどでは維持形態確保のため健全な歯質も削る事があります)

・基本的に1回の治療で治療が終わる

・銀歯と比較して審美的に良い

・セラミックと比較して硬すぎないため、噛み合わせる歯を傷つけにくい

・再治療の際にも比較的容易に取り除く事ができる

デメリット

・一般的に経年的に変色などの審美性が落ちる

・削れたり、割れたりする事がある

・噛む力が強い人には適応ではない

・術者の技術によって治療後の予後に差が生じる

セラミック治療との違い

審美治療でよく耳にするセラミック治療。CR治療とセラミック治療は何が違うのでしょうか。

セラミックは一般的に陶材を主成分にできているため、審美性が高く、また強度も高いです。加えて色調の変化もほぼなく使う事ができます。

そのため大きな虫歯やより審美性が欲しい箇所にはセラミックでの治療が適応になります。

しかし、そのセラミックにも欠点はあり、強い噛み合わせの力がかかると割れてしまったり、また虫歯以外の健全な歯質も少なからず削らなければなりません。

CRによる治療かセラミックによる治療にするかは虫歯の状態、大きさ、部位、その人の審美的欲求の度合い、噛み合わせの力などを考慮して決定する必要があります。

まとめ

今回はCR治療を様々な角度から説明していきました。近年のCRは材料としての基本的な性能はよくなっており、利用できるケースは増えてきています。

しかし、一番大切なのはそのCRでの治療に適応されるのかの診断。そして、審美的かつ機能的な色調、形態を付与し歯質に的確に接着させる治療技術です。

歯科の治療において一度削った歯は2度と戻ってきません。今の時代、インターネットのおかげで様々な情報が手に入るようになりました。

自分の歯の治療をする際に一度しっかりとご自身で知識を得て、後悔のない治療ができるようにしていけるといいと思われます。

国立市で歯医者をお探しの方で、歯科に興味のある方はぜひ一度当院にいらしてください。

スタッフ一同お待ちしております。